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ていうんコラムcolumn

筆の種類

「弘法筆を選ばず」
と言いますが、これは空海(=弘法)がそれぞれの種類の筆に合わせた文字表現をした、という意味で、空海は小さな字、大きな字、楷・行・草書から飛白体まで様々な書を残しています。

 悪い筆では良い文字は書けませんし、上達も期待できません。
当教室開講当初、あまりにも粗末な筆を使っている生徒に私の筆を与えました。
当然その生徒たちは今までの筆で書いた文字より数段優れた文字を書くようになりました。
 公平に考えると、生徒1名だけ特別扱いというわけには出来ませんので、それ以降は何か理由がなければ与えていません。展覧会の入選記念、卒業のお祝い等。

 書家の使う筆は価格が高価なものが多いですが、小学生や初心者は千円~三千円程度のもので充分です。
大切に使えば何年も使えますので、子供に良い筆を与えてください。
 私は子供の時に親に買ってもらった良い筆のおかげで、現在まで書の勉強が続いています。あの時、粗悪な筆しか持っていなかったとしたら、書はうまくなっていないと思うのです。

 
筆には色々な種類があり、価格も様々です。
使用する筆によって表現力に違いが出ます。毛質、長さ、太さ、製法により、その表現力は多彩になります。
粗悪な筆や手入れをしていない筆では満足な字が書けませんし、上達は期待できません。
それぞれ上達に合わせた筆を選びたいものです。

以下では当教室で推薦する筆をご紹介いたします。

✿幼児~小学校3年生
 兼毫・中峰(短峰に近い)
  比較的堅で肉厚の書きやすい筆です。

✿小学校4年生~6年生
 羊毛の多い兼毫・中峰
  弾力があり、筆の開閉による表現が出来ます。
  筆の技法の基礎を勉強するのに最適です。

✿中学生~大人
 羊毛・中峰(長峰に近い)
  柔らかい毛質で美しい線が引けます。使いこなす技術を磨きましょう。

✿専門、大人、展覧会等出品者
 それぞれの表現に適した筆を紹介します。ご相談ください。

筆の種類には限りがありません。色々な筆の種類を知る事も表現を多彩にする上で必要です。

2013.5
2013.6 加筆

  
                     

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